虫のお話

仙台周辺の昆虫とか

岩手での虫採り初日。ベニカメノコハムシ

岩手に来た。

4日間の予定だったが、初日は発熱し寝込んでしまった。

残り3日ということで、駆け足で北上山地の各所に移動し、良いところがあれば歩いて虫を探す。

鹿が沢山いるので、これは北海道同様にダイコクコガネがいるに違いない、と探したが見つからない。

ダイコクは諦め、ベニカメノコハムシでもいないかとミヤマヤブタバコを確認していくが、いるのはヨモギハムシばかり。ヨモギハムシもヤブタバコを食べるようだ。

ゼフィルスが多く、綺麗だなぁと眺めていると日が傾いてきた。

暗くなる前にもうひと頑張りしようと、少し標高を上げて探すと、網目状に食べられているヤブタバコの群落を発見。

脱け殻や糞をウニの棘のように体にくっつけた幼虫が沢山いるのを確認し、一人で「いたっ!」と叫ぶ。

幼虫はいるのに、成虫がなかなか見つからない。辺りがほの暗くなってきた時、ようやく真っ赤な成虫を発見。また一人で「いたっ!」と言ったように思う。想像以上に赤くて綺麗。色合いが漆器のようだ。

その後、羽化後間もない黄色の成虫も発見。これも綺麗だ。

その群落にかなりの数がいたので生息数は意外に多いのかと思ったが、他の群落には全くいないか、もしくは少しいるのみ。この差は何だろうか。

成虫と幼虫を数匹持ち帰り、飼育観察してみることにした。ハムシ達の累代飼育には自信がある。

夜中、対向車がハザードをつけてパッシングをするので減速すると、道の真ん中にニホンジカが倒れていた。脚がピクピク動いているので、まだ息はあるようだ。

車を邪魔にならない所に停め、道路緊急ダイヤルに電話するとすぐに向かうとのこと。電話した後、鹿がどうやって回収されるのか見たくなり現場に戻ると、鹿がいない!

どうやら、気絶していただけのようだ。

その後、再び電話してお騒がせしましたと、お騒がせした張本人の鹿に代わり謝っといた。

さて、残り2日、明日は高原に行こう。