虫のお話

仙台周辺の昆虫とか

キタカブリ

岩手に行き、日本では今年初めてとなる昆虫採集をしてきた。

北上川沿いを車で走りながらポイントを探したが、基本的には平野部の街中を流れているのであまり歩く気になれず、ただのドライブになってしまった。歩くなら山の方が好きだ。

何ヵ所か川沿いを歩いてみたが、どこでもカモの大群が慌ててガァガァと飛び立つので申し訳ない気がしてくる。カメノコハムシやキノコムシの集団越冬を見て切り上げる。宿泊した北上市のホテルに大浴場があったので、冷えた身体を暖めてお酒を飲んで就寝。

翌日、今度は山に行き林道を歩く。奥の方に松の立ち枯れが見えたので笹を掻き分けて進む。

虫穴だらけだが部分的に樹皮も残されており、なかなか良い状態の立ち枯れだ。試しに根本の方を少し崩すと、アキタクロナガオサムシが越冬していた。

その少し上をつつくとキタカブリの雌が1匹いた。その日は気温が14℃と暖かかく、すぐ動き出したので慌てて捕獲。さらに崩せばまだまだいそうだが、これ以上はそっとしておこう。

今度は雄がいないかと、すぐ近くにあった別の立ち枯れを覗くが、そこでまた雌を捕獲。この個体はかなり緑が強い。土や木屑がこびりついているが、綺麗にしたらさらに輝くだろう。

再び雄を探すべきか迷ったが、仙台辺りでコアオマイマイの雄を捕まえて交雑させた方が面白そうだと思い、帰ることにした。

途中で何度か車を停め、キタカブリの輝きを確認しては満足しながら帰宅した。