虫のお話

仙台周辺の昆虫とか

ダイコクコガネと青いハッカハムシ

10日間ほど、北海道の山に籠ってきた。

目的はダイコクコガネと、道南に住む青いハッカハムシを見ること。

まずはずっと憧れていたダイコクコガネを探しに海沿いの山を登る。

動物のうんちの中を調べても出てくるのは大量のマグソコガネとオオセンチコガネばかり。あー、臭い。

うんちの下に穴があったので、もしかしてと思い掘り進めるとゴホンダイコクコガネのペアがいた。仙台にもいるが、ちょっと嬉しい。

同じ仲間だからこの探し方でいいだろうと、うんち付近の穴を探しては掘るが、見つかるのはゴホンダイコクばかり。うんちの臭いも気にならず、手に付いても平気になってきた。

歩いていると、うんちが無い所にもこんもりと土が盛られているのが目につく。ミミズかモグラかと思ってスルーしてたけど、一応スコップで土をめくってみた。

すると、そこにダイコクコガネの雄が現れた。期待してなかったからびっくり。黒光りし、鎧を纏ったようなボディ。とてもカッコいい虫だ。ダイコクの糞はとても長いとは聞いてたけど、その長~い糞もしっかり確認できた。

動物のうんちが地上になかったのは、ダイコクが全て地下に運んだからと思われる。地下にはうんちの塊があった。

そこから似たような所を探し、最終的には10匹くらい見つけただろうか。その中から大きくて元気がいい2ペアを飼育のため持ち帰ることにした。

今は我が家でホームセンターで買った牛糞の肥料を水で練って与えてる。一応、地下に運ぶので食べてくれてはいるようだが、これで繁殖できるのか不安。犬のうんちでも与えてみようかと悩むところだ。(8/13追記。結局、堆肥だけで飼育するのは無理だった)

途中、観光で寄った鹿の生息密度が高い場所でもダイコクコガネの痕跡が多く見られた。保護区域だったので掘って確認した訳ではないが、北海道は牧場や野生動物が多いので、ダイコクは広く分布していると思われる。当然、野生動物に依存しているマダニも多く、次から次へと這い上がってくる。

その後は支笏湖近辺でオオルリオサムシを探したが、猛暑と乾燥でカタツムリやマイマイカブリすら少なく、札幌岳で雄を1匹だけ捕獲。

色も形も綺麗な昆虫だ。

お次は道南で青いハッカハムシを探す。結局、山にいる間は見れず、諦めて下山して立ち寄ったアイスクリーム屋の庭に普通にいた。今までの苦労は何だったのか。

ほんとに青い!とニヤニヤしながら写真を撮っていたら、他のお客さんも寄ってきた。綺麗な虫だねと言うから、この地域だけ青いんですよと力説したが、そこまで興味無さそう。少し恥ずかしい。

写真では分かり難いけど、ラメ入りの濃いブルーに、水玉模様が浮かび美しい。これも日本で一番綺麗な虫の一つだと思う。色だけじゃなく、模様も素敵。

美笛峠から西側の広範囲でクマイザサが開花していた。そこから、せたな町の手前くらいまでで咲いていることを確認。ここで次に咲くのは60年後。死ぬまでにもう1度見れたら良いが、難しいだろう。しっかりと目に焼き付けた。